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桂林だより
バヌアツ通信

桂林だより


【No.13】 2008年5月 発行。

【作者より一言】
 夏と言えば夏…だが、いつものような夏が来ない。今年は雨が多く、スッキリしない日が多い。なぜに?? チベット関連、手足口病の流行、四川の大地震とオリンピックを3ヵ月後に控えた中国、、、大丈夫なのか?という思いがないわけでもない。ガンバレ中国!そう言いたくなる今日この頃。
 

【災害】四川省大地震 & 桂林プチ洪水
   ニュースなどでご存知だろう、5月12日午後2時28分、中国・四川省においてマグニチュード7.8、阪神大震災の30倍の揺れを伴ったと言われる大地震が起こった。現在、四川省で活動する協力隊員は4名、全員が無事であったことが何よりだ。震源地から50キロのコ陽市で活動しているリハビリ隊員によると、部屋の冷蔵庫が50センチも移動したという。17日、コ陽市の死亡者は6000人を越えた。彼の無事…身震いのする思いだ。

 この日、ベイは中国に来てすっかり習慣づいた昼寝をしていた。ぼんやりした意識に「なんだか懐かしい感覚…」と感じた。(そろそろ時間か…起きないとな。しかし、なんだったかな、この感覚。。。ん〜目眩か??)「地震だ!」地震はない国だとなぜか思い込んでいた。揺れはそれほど大きくなかったが長く続いた。『小さな揺れの後、下から突き上げるような大きな揺れが一気に来た…』そんな大地震を語る言葉が頭をよぎり、とっさに建物の構造を考えた。そして、死にたくないな、、、そう思った。本当に長い揺れであった。揺れが収まった時、瞬間的にどこかで大地震が起こっているに違いないと思った。震源が四川と知ったのは、夕方携帯に入る天気予報に付加された情報でだった。部屋に戻りテレビを付けるが、詳しい情報はほとんどない。こういう時はインターネットに頼るしかないのだが、そこでもなかなか詳しい情報は得られなかった。日本にいる友達が、ニュースで協力隊員がインタビューされているとリハビリ隊員の無事をメールで知らせてくれた。日本でも大きく取り上げられていることを知り、まずは実家へ無事を報告した。その後、たくさんの方々から安否確認のメールをいただき、実家でも親戚や友人、ベイが中国にいるということを知っている家族それぞれの友人等からも安否確認の電話が殺到したらしい。改めて多くの方々に支えられていることを感じた時であった。本当にありがとうございました。

  ただ…地元の中国人はというと…あっけらかんとしたもの。ベイが毎日、かじりつく様に新聞を読んでいると「それどこの国?」なんて言葉が飛んで来たりもする。人口13億人と言えども…そりゃ〜ないっしょ…と思う瞬間だ。

  災害と言えば、これも災害か。5月9日、桂林は早朝から大雨、中国語では『爆雨』という天気だった。朝から携帯には増水警告のメール。小降りのうちに…と家を出た。近くを流れる川も増水し、川岸の遊歩道まで水が達していた。と…不思議な光景に気付いた。前方から来る人が、1人、2人、3人、、、と裸足。この先に何があるんだ??その頃、携帯には増水警告レッドレベルとのメール。行く先には…なんとなんと大きな水溜りが出来ていた。さて〜、どうするか?と思いながら、中国生活も慣れたもの。病院に「すごい水で通れないから遅れるね〜」と電話。そして、そのままそこで写真を撮ったり人々を観察。しばらくして、さて行こうかな、と通勤路を考えた。だが、知っている道はどこも低くなっているところがあり同じ状況が考えられた。となれば、散策だ♪と知らぬ道へ。。何度も行き止まり〜なんて楽しみながら1時間遅れの出勤となった。お昼の退勤時にはすっかり水も引いていたプチ洪水だった。

  【ベイの活動報告】

 

 群がる女子たち…けっして遊んでいるワケではありません!!笑 春ちゃんを中心とした看護師の勉強会。関節可動域訓練の練習中だ。活動の終結も近づいている…と思うと、なんだか不思議な感じだ。
リハビリ室が消えた!!
リハビリ室が現れた!!


 4月、本院のリハビリ室が消えた。ベイには何の情報もなかった突然の消失。ベイお手製のお手玉や長さを変えて切った杖、着ていた白衣…全部が消えた。これを『悲しい』以外のなんという言葉で表そうか。。

 5月、分院にリハビリ室が現れた。ベイには何の情報もなかった突然の出現。本院にあった器具たちも移動してきていた、、、が、ベイのお手玉や杖は見当たらなかった。う〜〜ん。どこへ?? 赴任当初に思い描いた、患者さんでにぎわうリハビリ室。2年まるまるかかってしまったが、そんなリハビリ室に少しずつ近づいている、そんな気がする。

【太極拳を逆輸入】

赴任当初、太極拳を習い、見ただけでは分からない骨盤運動、重心移動運動、平衡運動に驚いた。これをリハビリにも取り入れられないものか、立位がとれない患者さんには座位で出来ないものかと考えていた。

 そして発見したのが、介護予防運動として座位式太極拳を確立しているNPO『日本介護予防太極拳協会』。さっそく資料を送ってもらい真似てみる。ベイが習っていた型式とは違うのだが、これまた思っていた以上の運動が出来るようだ。病院の医者にもDVDを見せたところいい反応!提案し続けて来たリハビリへの太極拳導入が一気に動き出した。


 【桂林・野球隊員】

 
同じ桂林で活動する隊員に野球隊員がいる。新卒のピチピチ♪
 しかし、その心にはかなり熱いものがある…
 先日、彼の練習を見学に行った。学生たちに故障が多いためリハビリ的な面からアドバイスして欲しいと頼まれたのもあったのだが、それより、チームの話、人体やその動作の話をすると熱く語り出す、そんな彼の練習を一度見てみたかった。

 彼は日本で言う短大のような学校で野球とソフトボールを指導している。土日も授業のある学生たちが決まった時間に部員全員が集まることは大変らしく、男女一緒に練習していた。そして、写真を見ても分かるように日本で見るようなユニフォームを着ての練習ではない。もちろん、スパイクを履いている学生は数名。これはケガするだろうな…と思う場面が何度もあった。

 野球がうまくなるには野球を練習すればいい、そう思いがちな学生たちにチームとは?声を出す意味とは?道具を大切にする、そんなことを練習の中にうまく組み込んでやっている彼にはっきり言って感心した。グランドに響き渡る彼の声、真剣に怒るその表情、練習後には群がる学生の真ん中にいて笑っている彼、惚れ惚れした♪そして、1年足らずでこの状況を作り出した彼を前に、ベイもまだまだやれるな、そう思った。


  【入院後記】

 手術して2ヶ月が経った。1ヵ月後の診察にも行って来たが、経過はすこぶるよい。
 手術したことを忘れてしまうくらいだ。。

 今回、人生で初めて入院をしたワケだが、今後、作業療法士として活かせそうな
 ことが分かった。

 ●体位変換の重要性を再認識
  かかとにけっこうな圧力を感じた。
  足を組んで寝ている患者さんがいるが、このせいなのだろう。

 ●ベッドサイドにイスの必要性
  いくら元気でもイスがないと座ろうと思わない。ベッド上に座ってみたが、なんだが
  長くは座っていられなかった。座り心地のいいイスがベッドサイドにあったら、座っても
  いいかなと思うな。車いすシーティングの重要性も改めて感じた。

 ●不眠傾向は2日目に完成
  ベッドに横になって本を読んでいたとしても眠気は襲ってくる。そんな風にうたた寝を
  繰り返すように過ごしていたら、2日目の夜には寝付けなかった。同じ部屋のおばちゃん
  たち5人もそうだった。






 残りの任期が40日となった。実際の出勤となると25日ほどだ。しかし、ようやく動き出した活動らしい活動、最終章を書くにはまだ早い。先日、久しぶりに悔し泣きした。まだやれる!そう思うから諦めたくない。帰国手続きが始まった。帰国時研修の宿も予約した。部屋も少しずつ片付けなければ…。帰りたくないとは思わない。でも、もうすぐ去るのか…と思うと不思議な感じだ。いよいよ次回、最終号!!(ベイ)

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